IMAC 内蔵アプローチを学んできました

この週末はIMACの内蔵アプローチを学んできました。IMACとは佐藤博紀, MS, ATC, CRが今まで学んできた事を基にして彼が作った身体の評価ならびに改善法です。

IMACとはどんなものかというと、身体の動きの代償の原因である部位では可動域制限があるという事に着目し、身体の状態を評価します。そして、その可動域制限があるエリアの軟部組織を手技でアプローチし、可動域制限を改善していくことにより身体のバランスや動き、機能を取り戻すというものです。

IMACには6つの基本原則があります。

IMACの基本原則

  1. 全身のバランスがとれている状態であれば、体の生理的機能(例:呼吸、自律神経、自然治癒力など)が適切に働くことで筋骨格系以外の様々な状態、症状が改善する。
  2. 全身のバランスがとれていれば関節の適切な位置で動けるようになり、全身の可動域制限も減少し、筋出力も改善する。
  3. 各関節で3軸全ての動き(屈曲・伸展、外転・内転、外旋・内旋)を考えた際、各可動領域に対応する主要筋肉がある。すなわち、各筋肉が担う特定の機能がある。
  4. 可動域制限は、その動きに関わる主動筋群と周辺組織、空間の制限が原因でおこる。
    1. 3軸上における筋肉・筋膜の短縮位で制限が現れる。
    2. 逆に伸長位(ストレッチされている)筋群は可動域制限の原因から除外できる。
    3. 筋肉の付着部と神経支配の関係を把握することで、可動域を通して体の状態を把握できる。
  5. 表層筋群(主に多関節筋)は四肢伸展位での動き、深層筋群(主に単関節筋)は四肢屈曲位での動きにより関わる。
  6. 末梢(付属肢骨格の関節)に両側で可動域制限がある際は、中枢(軸骨格、中枢神経、内臓など)に制限がある。

詳しくはIMACホームページをご覧ください。
http://www.thespaceten.com/imac

僕は今年の2月からIMACを取り始め、これまでに6つのコースを取りました。これまでIMACを使ってきての僕の印象は、評価法とアプローチ方の両方ともがシンプルで的確に問題の改善につながるということです。また、受け手の違和感が少ないため安心してリラックスしながら受けていただけます。そして、最も重要なのは、結果が出やすい!ことです。

今回は内臓アプローチのコースでした。数年前から内臓マニピュレーションに興味があったので楽しみにしていました。発生学的にそれぞれの臓器が身体の中で発達していった方向は違います。例えば、肝臓は中央から前方そして右側に発達していきましたが、胃は肝臓の発達により左のほうに移動して発達していきました。臓器があるエリアの筋肉との関係性があります。フェイスブックのIMACのページでも紹介されていますが、腎臓のそばには大腰筋があり、お互いの機能に影響を与えています。臓器の周りの筋膜や臓器同士を繋げている間膜によりお互いが影響を及ぼしています。他には脊柱の交感神経と内臓の関係性があります。これはBealの内臓体性反射としてよく知られていて、例えば、T1-T5は心臓と肺に関係しています。また、内臓の神経リンパ反射点というのがあり、それぞれの臓器に対応する反射点が身体に存在します。このような事を考えながら筋骨格へのアプローチを学びました。

発生学的に1つのものから分化して身体が出来ていくのだから身体は繋がっていて当たり前なんだと思いました。また、筋膜や間膜で繋がっていることを知ると部位同士が影響を与えることも理解できました。こういうことを学んでいくと単に筋肉、骨、内臓だけ見るのではなく身体全体の繋がりを見ながら全体を1つのものとして捉えることが出来ると思います。部位1つだけを見がちですが、全体を見ることの大切さを改めて感じました。

パフォーマンス インテグレーションではセッションの中で僕が学んできたことをお客様の痛みの軽減、機能改善、パフォーマンス向上に役立てたいと思っています。

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この記事を書いた人

パフォーマンスインテグレーション代表
全米アスレティックトレーナー協会公認、アスレティックトレーナー(ATC)

東京の市ヶ谷で怪我の予防と施術、リハビリテーション、トレーニングを行なっています。腰痛や膝の痛みのリハビリの専門家です。ブログではスポーツ障害や健康に役立つ情報を中心に発信しています。

アメリカの大学(NCAAディビジョン1)にて多競技でアスレティックトレーナー(ATC)として12年間働きました。多くの大学生やプロアスリートの怪我の予防や治療、リハビリを行なってきました。

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