足首の捻挫|直後にやってはいけないこと、回復を早める方法

足首の捻挫

スポーツ中に足首をひねった経験はありませんか?足首の捻挫は年齢や競技レベルに関係なく非常によく起こるケガです(1)。実際、捻挫は練習を休む理由の中でも最も多いもののひとつです(1)。今回は、足首を捻った直後に避けるべきこと、そして回復を早めるためにできることについて解説します。

※当ブログではアフィリエイト広告を利用しています。記事内のリンクから商品を購入されると、売上の一部が当サイトに還元されることがあります。

目次

【やりがち注意】足首の捻挫直後にやってはいけない3つのこと

1. 温めるのは避ける

ケガの直後から少なくとも3日間は、足首を温めないようにしましょう(2)。この期間は湯船に浸かるのを控え、シャワーで済ませることをおすすめします。また、ホットパックなどで温めるのも避けてください。

温めると患部への血流が増え、腫れや炎症が悪化する恐れがあります。それにより、回復が遅れることがあります。

2. マッサージはしない

患部を直接揉んだり、マッサージのような刺激を加えるのは控えましょう。炎症が強くなったり、組織がさらに損傷するリスクがあります(2)。

3. 無理に復帰しない

痛みや不安定感がある状態でスポーツに復帰するのは避けてください(2)。無理をすると、回復が長引いたり、再発する可能性が高くなります。必ず専門家による評価とリハビリを受けたうえで、段階的に復帰しましょう。

【専門家が解説】足首の捻挫を早く治す4つの方法

1. まずは整形外科で診断を受ける

足首をひねったら、まずは整形外科で医師の診断を受けましょう。骨折の有無を確認するためにも、最初は治療院よりも病院の受診が大切です。

2. 圧迫

足首の圧迫

包帯やバンデージで足首を軽く圧迫すると、腫れの予防になります(2)。強く巻きすぎるとズキズキと痛むため、軽い圧迫でも十分に効果があります。

【伸縮性バンデージはこちら】
足首には75mm幅が使いやすいです

https://amzn.to/44rP0mA

3. 早期に動かす

足首AROM

できるだけ早い段階で、無理のない範囲で足首を動かし始めましょう(3)。脚を伸ばして座り、足首を前後左右に、痛みの出ない範囲でゆっくり動かします。わずかな動きでも構いません。動かし始めること自体が大切です。

4. 荷重をかける

次のステップとして、可能な範囲で足に体重をかけていきます(4)。まずは両足で立ち、痛みがある場合はテーブルなどに手をついて体重を分散させます。手のサポートが不要になったら、少しずつ体重をかけながら移動を始めていきましょう。

ここからは、痛みが落ち着いてきたら始めたい「荷重リハビリの実践ステップ」を紹介します。無理をせず、自分の感覚を大事に進めてください。

【リハビリ実践編】安全に荷重を戻すための5ステップ

痛みのない範囲で、少しずつ足に体重をかけていきましょう。以下のような段階を踏むことで、安全に進めることができます。

STEP
両足で立ち、両足に体重をかける。

必要であればテーブルなどに両手を置き、体を支えながら体重をかけます。

STEP
両足で立ち、怪我をしている足に少し体重をかける。

テーブルに手を置いてバランスを取りながら、患部に軽く体重を乗せます。

荷重テーブルサポート
STEP
両足で立ち、怪我をしている足に体重をかける割合を上げる。

手で支えながら、痛みが出ない範囲で体重を少しずつ移していきましょう。

STEP
怪我をしている足で片足で立つ。

テーブルなどにはつかまらず、自立して行います。ふらつく場合は、無理せず3に戻ります。

片足立ち
STEP
小さな歩幅で歩く。その時、痛みで体重をかけられなければ4に戻る。

体重をかけた時に痛みが強い場合は無理をせず、もう一度「4」または「3」に戻りましょう。

ポイントどのステップでも「痛みが強く出たら戻る」のが原則です。体の声を聞きながら、焦らず段階的に進めることが大切です。

まとめ

足首を捻挫した直後は、温めたり、直接触ったりするのは逆効果です。また、焦って競技に復帰すると再発のリスクが高くなります。まずは整形外科で正確な診断を受け、腫れを抑えつつ、少しずつ足を動かし、体重をかけていくことが、回復への近道です。

🔸 この記事を参考に、あなたのペースで安全に回復を目指しましょう。
🔸 ご不安がある場合は、専門家に相談してください。

参考文献

1. American Academy of Orthopaedic Surgeons. (n.d.). Sprained ankle. OrthoInfo. https://orthoinfo.aaos.org/en/diseases–conditions/sprained-ankle/

2. SW Foot and Ankle. (n.d.). Ankle sprain treatment at home. https://swfootandankle.com.au/ankle-sprain-treatment-at-home/

3. Chen, E. T., McInnis, K. C., & Borg-Stein, J. (2019). Ankle sprains: Evaluation, rehabilitation, and prevention. Current Sports Medicine Reports, 18(6), 217–223. https://doi.org/10.1249/JSR.0000000000000617

4. Melanson, S. W., & Shuman, V. L. (2023, May 23). Acute ankle sprain. In StatPearls. StatPearls Publishing. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK459212/

参考にしていただきたい他の動画や記事はこちら!

パフォーマンスインテグレーション:東京、市ヶ谷のプロ選手も通うスポーツの怪我のリハビリテーション専門院。米国アスレティックトレーナー(ATC)による施術とリハビリテーション。痛みの軽減とスポーツへの復帰をお手伝いします。16年間アメリカのトップアスリートを支えた実績。豊富な経験と知識、高い技術であなたの身体をケアします。ホームページはこちら

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

パフォーマンスインテグレーション代表
全米アスレティックトレーナー協会公認、アスレティックトレーナー(ATC)

東京の市ヶ谷で怪我の予防と施術、リハビリテーション、トレーニングを行なっています。腰痛や膝の痛みのリハビリの専門家です。ブログではスポーツ障害や健康に役立つ情報を中心に発信しています。

アメリカの大学(NCAAディビジョン1)にて多競技でアスレティックトレーナー(ATC)として12年間働きました。多くの大学生やプロアスリートの怪我の予防や治療、リハビリを行なってきました。

目次