#4 股関節を動かす指示 「マサさんに聞く!医療英語」

4回目の医療英語の動画はいかがでしたか?まだ見てない方はまず上の動画を見て下さい。普段あまり使わないかもしれませんが、繰り返し練習してみて下さいね。英語は何度も声を出して言って下さい。頭の中で覚えても実際に口から出てくるようにはなりません。では、#4 股関節を動かす指示で出てきた表現のまとめです。

目次

部位の名称

  • 股関節 = hip joint
  • 骨盤 = pelvis
  • 脚 = leg
  • 太腿 = thigh
  • 下肢 = lower leg, shin
  • 足 = foot

Hipですが、日本語で「お尻」と言うと、後ろ側のいわゆる「お尻」ですよね。しかし、英語で「hip」と行った時は前も後ろも含めてお尻全体を指します。

日本語では発音上、脚も足も同じなので聞いただけだと分かりにくいですが、その点では英語ははっきりと分かれています。Legとfootでは違うので気を付けましょう。

下腿のshinは「シンスプリント」の「シン」です。

仰向けで股関節を曲げる

股関節屈曲の場合

  • 自分で動かしてもらう場合(能動)

“Bring your knee to your chest.”

  • こちらが曲げるとき(受動)

“I am bending your hip.”
“I am going to bend your hip.”
“I am going to flex your hip joint.”
などの言い方があります。

股関節外転 / 内転の場合

  • こちらが動かすとき(受動)

“I am going to bring your leg to outside.”(外側に)
“I am going to bring your leg to inside.” (内側に)

混乱しやすい英語表現

英語で外転はabduction(アブダクション), 内転はadduction(アダクション)と言います。 講習会などで講師がよく外転のことをABduction(エービーダクション)、内転のことをADduction(エーディーダクション)、と言うときがあります。

日本でも海外の指導者が来てセミナーなどが行われたり、
動画を見る機会が増えてきていますので
知っておくと聞いていて混乱しないかもしれませんよ。

外転=誘拐?

解剖でabductionはご存知の通り、「外転」という意味ですよね。「身体の中心線から離す」という意味です。しかし、ニュースなど一般的に使われるときは「誘拐」という意味です。共に「離す」というところが共通していますね。

僕は解剖での意味しか知らなかったので、初めてニュースで聞いた時は
「え?どういう意味?外転?!」と思っていて、よく分かりませんでした。調べてみたら、「誘拐」という意味があると知り、似ていて面白いなと思いました。

abductionの接頭語、abは「離れる」という意味なんです。逆の言葉、addictionの接頭語、adは「向かう」という意味です。接頭語や接尾語の意味を知っておくと単語を覚えやすかったり、知らない単語を見たときに何となく分かったりしますよ。

動きの名称

  • 屈曲 = flexion
  • 伸展 = extension
  • 内転 = adduction
  • 外転 = abduction
  • 内旋 = internal rotation / medial rotation
  • 外旋 = external rotation / lateral rotation

座位で股関節内旋/外旋の指示

  • 内旋してください。

“Rotate your leg in.”

  • 外旋してください。

“Rotate your leg out.”

  • 指を使って、その方向へ動かしてもらうこともできます。

“Bring your foot towards my finger.”

背臥位/伏臥位での股関節屈曲/伸展指示

  • 行けるところまでまっすぐ脚を上げてください。

“Lift your leg up as far as you can.”

この表現は屈曲でも伸展でも使えます。背臥位か伏臥位の体位の違いで、「脚を上げる」という動きは同じだからです。

  • 膝はまっすぐにしてください。

“Please keep your knee straight.”

  • 反対の脚はテープルにつけたままにしてください。

“Keep your opposite leg on the table.”
“Keep your right/left heel down.” 
などの言い方があります。

  • 膝が出るまで下に降りてきてください。(背臥位で)

“Scoot down until your lower leg is off the table.”

  • 仰向けからうつ伏せ、うつ伏せから仰向けになってもらう時。
    裏返ってください。

“Flip over.”

ここに紹介した以外にも表現方法はいろいろあります。シンプルな表現を紹介するようにしています。それの方が使いやすいとおもうからです。もっと長い表現にしたり、もっと丁寧な言い方もありますが、臨床を素早く的確に進めていくためにまずはシンプルな表現が皆さんの役に立つと思っています。何度も声に出して練習して下さいね!では次回の「マサさんに聞く!臨床英語」をお楽しみに。See you soon!

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この記事を書いた人

パフォーマンスインテグレーション代表
全米アスレティックトレーナー協会公認、アスレティックトレーナー(ATC)

東京の市ヶ谷で怪我の予防と施術、リハビリテーション、トレーニングを行なっています。腰痛や膝の痛みのリハビリの専門家です。ブログではスポーツ障害や健康に役立つ情報を中心に発信しています。

アメリカの大学(NCAAディビジョン1)にて多競技でアスレティックトレーナー(ATC)として12年間働きました。多くの大学生やプロアスリートの怪我の予防や治療、リハビリを行なってきました。

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