今年も公益財団法人日本スポーツ協会から2020年版アンチドーピング使用可能薬リストが発表されています。
アスリートにとってドーピング検査で引っかからないことはとても重要なのでこのリストを活用しない理由がありません。
この記事では自分の身を守る大切さ、このリストを使うにあたってのポイント、アスレティックトレーナー(AT)の僕が他に注意した方がいいことを紹介します。
では、早速みていきましょう。
自分の身は自分で守る
このリストは公益財団法人 日本スポーツ協会 スポーツ科学研究室がアスリートのために毎年作成しています。
毎年このようにリストにして見やすい形の資料として配布してもらえるのはとても便利ですね。
アスリートの皆さんは自分が現在服用している薬やこれから使用する薬がドーピング違反にならないかしっかりと確認をしましょう。
まずは自分で確認すること、そして、ATやチームドクター、スポーツファーマシストに確認を取ることをオススメします。
スポーツファーマシストとは
公認スポーツファーマシストは、最新のアンチ・ドーピング規則に関する知識を有する薬剤師です。薬剤師の資格を有した方が、(公財)日本アンチ・ドーピング機構が定める所定の課程(アンチ・ドーピングに関する内容)終了後に認定される資格制度です。
(2)
スポーツファーマシストを探す場合は公益財団法人 日本アンチ・ドーピング機構(JADA)が運営するサイトで検索ができます。(3)
うっかり使ってしまった薬が違反薬であったという報道を残念ながら未だに聞きます。
自分のキャリアに大きく関わることですから、人任せにせず、まずは自分で自分の使用している薬について知りましょう。
最終的には自己責任ですからね。
注意書きのポイント
このパンフレットに注意書きがあります。
簡単にポイントをまとめてみました。
- このリストは試合の時などいつでも心配することなく使用できる薬のリストである。
- 使用禁止の薬でも申請をして特例で使える場合がある。
- このリストはあくまでも例であり他にも使用できる薬はあるのでしっかり調べましょう。
- 使用可能な薬のジェネリック版は使用可能である。
- このリストは毎年改訂されるので毎年確認をすること。
- 薬が使用可能かを調べるときは必ず名前全体が完全に一致することを確認することがとても重要である。
アスレティックトレーナー視点からの注意
これら以外に僕がATとして注意するべき点をいくつか挙げてみます。
- 風邪をひいた時に安易にどの風邪薬でも服用しない。
あらかじめどの薬なら問題ないか調べ、常備しておくといいですね。調子が悪くなってからだと調べたり、買いに行ったりするのはツライですよね。
- 医師から薬をもらう場合は診察の際に必ず自分が競技選手であり、ドーピング検査対象であることを伝える。
チームドクター以外の医師はあなたがアスリートであることを知らないかもしれません。
- 漢方薬もドーピング対象になる成分が含まれている場合があり、安全だという保証がない。
自然のものは必ずしもドーピング対象にならないわけではないんですよ。
- サプリメントも商品表示以外の成分が含まれている場合があり、第三者機関から承認されていないサプリメントは服用しない。もし、服用する場合は自己責任で服用すること。
アメリカの大学でATをしていたときに多くの選手に「これ飲んでもいい?」とよく聞かれました!
これらにも気をつけると更に間違って違反な物を摂取する可能性が低くなるでしょう。
まとめ
- このリストを利用して使用可能な薬を服用しましょう。
- 分からないときはATやチームドクター、スポーツファーマシストに確認しましょう。
- 最終的には自己責任であることを覚えておきましょう。