今日は僕の知人である心理カウンセラーの衣川竜也さんが書いた「実力を発揮するためのスポーツメンタル実践法」をご紹介します。
衣川さんとは約10年ほど前に元陸上選手の為末大さんが主催するアスリートソサエティでお会いしました。
衣川さんは心の病や悩みを抱えた人のカウンセリングや経営者、アスリートのコーチングを長年行っています。
女子100メートルハードルの日本記録保持者、寺田明日香選手や東洋大姫路高校剣道部、三菱重工神戸・高砂硬式野球部、日本製鉄広畑硬式野球部、SGホールディングスソフトボール部などのトップアスリートのメンタルサポートを行っています。
今回、衣川さんが「実力を発揮するためのスポーツメンタル実践法」をお書きになったので、読ませていただき、とても良かったのでご紹介します。
1、具体的で選手がすぐに使える方法が載っている
「実力を発揮するためのスポーツメンタル実践法」には選手に必要なメンタル強化について具体的な説明と方法が書かれています。
目次は以下になります。
第一章「メンタル強化の必要性」
第二章「セルフコーチング」
第三章「意識改革」
第四章「目的意識」
第五章「不調との向き合い方」
第六章「強者の心理」
第七章「心を鍛える習慣」
それぞれの章ですぐに使える方法が書かれています。
それがこの本を読むアスリートにとって一番便利なところだと思います。
また、この本に書かれている説明は分かりやすく、理解しやすいです。
難しくてあまり理解できなかったり、結局何をすればいいのか分からない、といったことがこの本では無くとても実践的な内容です。
第三章の「意識改革」にはセルフコーチングの土台となる21の言葉が掲載されています。
僕は特にこの章が役立つと感じました。
ここに書かれていることはとても具体的でよく経験することです。
自分の思考や行動に当てはまることがあるでしょう。
それに対してどのように考え、行動すればいいのかが書かれています。
例えば、
「本当の平常心とは緊張状態でも力を発揮できる心理状態。」
と書かれています。
その説明として、
「本当の平常心とは、日ごろから自分の心に負荷がかかる状態で練習を繰り返し、緊張している状態に慣れている心理状態のことです。」
とあります。
そして、その対処法として、
「試合の心理状態を平常の練習で再現することで、試合の時と練習の時の心理状態の差を埋めておくことが大切です。」
と書かれています。
第四章の「目的意識」では目的と目標設定について書かれています。
目的と目標を達成するために便利な目的・目標達成の表とその使い方が紹介されています。
目的を達成するにはイメージが大切なことが説明されており、目的達成の為の自己イメージをするワークシートが紹介されています。
実際にこれらの表やワークシートに自分で書き出すことで頭の中にぼんやりあったものが具体化されるのでとても役立つと思います。
第五章は「不調との向き合い方」について書かれています。
アスリートは不調の時にどのようにメンタルと向き合うかを考えることが多いと思います。
不調の時は特に自分を客観的に見ることが難しいです。
ここでは不調の時の代表的な問題について具体的にどのようなもので、どのように向き合うのがいいか説明されています。
これを読むことで今まで自分では見えなかったことに気づき、参考になるでしょう。
2、アスリート以外の人にも参考になり、自分の立場に置き換えて使うことが出来る
この本で書かれているメンタルをコントロールする方法はアスリートだけでなく、誰にでも当てはまることであり、役立つことです。
僕はこの本を読んでいて、自分にも使えることが多く書かれていると感じました。
本書ではアスリートに向けての説明が書かれていますが、読みながら簡単に自分の状況に置き換えることができます。
メンタルのコントロールはアスリートだけが必要なものではありませんよね。
皆さんも普段の生活でメンタルのアップダウンがあると思います。
この本はそんな普段のメンタルのアップダウンをコントロールするのにも役立ちます。
第一章の「メンタル強化の必要性」の中で「心の要素」が5つ紹介されています。
この心の要素の5つのうち、自分の意思でコントロールができるのは3つであり、それらをコントロールすることが重要であると説明されています。
普段の生活でストレスから自分のパフォーマンスが低下してしまうことはよくあることです。
そんな時、自分がコントロールできないことに目を向けがちだと思います。
しかし、自分がコントロールできることに目を向けて、生活でのパフォーマンスを低下させない対処をすることが大切だと理解しました。
第二章の「セフルコーチング」では「言語の質が思考の質を決める。」と書かれています。
自分が発する言葉によって自分の考え方が決まるということです。
さらには、それに基づき、行動も変わると説明されています。
自分自身にポジティブな言葉をかけることは仕事や勉強で成功するためにも大切だと思いました。
3、アスレティックトレーナーにも役立つ
僕はアスレティックトレーナー(AT)なので、この本はATにもとても役立つ本だと思いました。
それはATとして20年仕事をしていますが、怪我についてだけでなく、アスリートのメンタルについても理解しなければならないのを痛感するからです。
アスレティックトレーナーは毎日現場でアスリートと接する時間が長い職業です。
ですからATはアスリートとのコミュニケーション能力が重要であることは明白です。
仕事をしていると、ATはアスリートの身体の変化だけでなく、メンタルの変化にもよく気づきます。
また、アスリートから相談されることも多いです。
これらのことからも、日々の業務の中でATがカウンセリングについての知識や技術を習得しておくことはとても重要です。
しかし、アスレティックトレーナーはカウンセリングの専門家ではないので、問題が大きい場合には衣川さんのような専門家であるカウンセラーに送ることが重要であることを覚えておきましょう。
他の専門家さんと協力してアスリートをサポートすることがアスリートにとってベストな結果を生みます。
衣川さんは大阪でカウンセリングオフィスAXIAを経営されています。
本にも書かれていますが、今まで多くのトップアスリートのメンタルサポートをされています。
また、一般の方のカウンセリング経験もとても豊富です。
面談形式のカウンセリングはもちろん、電話やオンラインでの面談も行っているそうです。
関西の方は面談ができますし、関西以外にお住まいの方はオンラインで面談を受けることができるので是非一度衣川さんにご相談ください。
4、まとめ
「実力を発揮するためのスポーツメンタル実践法」は
- 具体的で選手がすぐに使える方法が載っている
- アスリート以外の人にも参考になり、自分の立場に置き換えて使うことが出来る
- アスレティックトレーナーにも役立つ
是非みなさん、下のリンクをポチッとして「実力を発揮するためのスポーツメンタル実践法」を読んでみてくださいね!
カウンセリングオフィスAXIAのサイト